とある地方の葬儀

よく考えると、私は土葬を体験する最後の世代かもしれない。
埋めること自体、祖母の世代の葬儀でやめるかもといっているらしい。
ということで、いろいろ書き留めてみる。

通夜

ほかの地方の通夜となんら変わらず。

告別式

 寺に行き、戒名をもらう。
 家の前で鐘を鳴らし、告別式の開始を告げる。
 親族が集まり、故人に榊の葉で死水を与え、最後の別れをする。
 棺のふたを閉める。釘を河原の石で打ちつける。棺の隅に封印を施す。

 読経を行い、出棺を行う。
 埋葬地まで、行列を作り歩いていく。
 故人にかかわる、位牌を持っていく者、棺を引いて行く者は、
 白装束を纏い、卍の書いた白い三角布をつけ、わらじを履く。
 竹の枝に、飾りと旗を掲げこれを先頭に、灯篭、塔婆、供え物、遺影、位牌、棺の順で歩いていく。
 (遺影を持つものは、白装束を着ないのは、遺影が最近の風習だからだと思われる。)
 埋葬地の入り口で三回まわり、死者が迷い出ないようにする。
 棺を埋める。埋めた場所に山を作る。そこに、竹がざりを置き、塔婆をたてる。
 供え物をし、最後の別れの祈りをささげる。
 白装束は埋葬地で脱ぎ捨て焼く。行きと違う道を通りかえる。
 いずれも、死者や悪霊をつれてこないため。
 家の玄関にて、塩を体にかけ、桶で足を荒い、藁で拭き、家に入る。
 その後、とある山に近親者で塔婆を立てに行く。そこで、読経を受けて儀式は終了。
 (ここで、どの地方かは判明する?)

 葬儀でお世話になった方々のために接待。

その後

 翌朝から初七日まで、埋葬地の塔婆に札を張り、寺の墓(ここまだ、両墓制)に参ることを続ける。